銭湯
街を歩いていたら、路地になにやら古い銭湯が出現。番台に立つおやじの顔がちらりと見える。散髪したてのような長さがそろったカリアゲの襟足をしている。少し赤みがかかった顔が印象的だ。
僕の足はその銭湯に自然と向かってしまった。時計を見ると3時を少し過ぎたところ。入り口には、3時からオープンとある。お湯入れたばかりなんだ、そう直感した僕は、まったく予定外の行動に走っていた。入湯料金は大人が400円、12歳以下の子供は180円だった。
こんな時間から、いきなり街で偶然見かけた銭湯に入るなんて、自分もどうかしてると思った。タオルも石鹸もないんだし。ただ、実はこれが最初ではない。というより、僕のこの変なクセは結構歴史が長いのだ。
僕は銭湯好きだ。もちろん温泉が好きなのであるが、街の銭湯にある独特な雰囲気も気に入っている。
「あれ、お湯が冷たいぞ」、なんて蛇口をひねって苦い顔をしていると、見知らぬおじさんに、「この時間はあっち側に行けば、熱いお湯が出るぞ」、なんて取っておきの情報を教えてもらえる。
風呂上りに飲むコーヒー牛乳やオロナミンCも格別である。あと、銭湯の着替え場には、たいてい必ず野球放送がテレビから流れている。テレビもほとんどが14型である。
このようななんともいえない環境を感じるために、僕はどうしてもたまに銭湯に行ってみたくなってしまう。見知らぬ街ならなおさらである。マツラボ・ゼミの課外活動にも、銭湯、もしくは温泉を取り入れたいと思った。
